こんにちは。デザイン顧問のMayuです。
品質と価値の関係、適正なクリエイティブ品質の記事でお伝えしたように、クリエイティブ品質・コスト・納期の3要素がプロジェクトの価値基準を決定し、クリエイティブ企業の価値を創出します。しかし、コストや納期と比べ、クリエイティブ品質は具体的な指針があいまいで企業ごとに設定が異なることが多いため、判断基準が気になる方も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、TERAが行っているクリエイティブ品質の基準と価値向上への取り組みをご紹介します。
クリエイティブ品質についてお悩みのクリエイターの方だけではなく、Webサイト制作など、クリエイティブの外部依頼を検討されている方にも、ぜひ読んでいただけたらと思います。
目次
クリエイティブ品質の分類
TERAでは、クリエイティブ品質は「スタンダード品質」「プロジェクト品質」の2つに分かれると考えています。
スタンダード品質は、どの案件でも必ず満たすべき項目です。
対してプロジェクト品質は、価値基準で求められるクリエイティブ品質のうち、スタンダード品質に含まれない項目です。プロジェクトごとの「オプション」とも言えるでしょう。そのため、プロジェクト品質はプロジェクトごとに変化します。
図:1
この2つを分けるメリットは、プロジェクトごとの調整範囲が明確になることです。
例えば、プロジェクトごとに異なる作業内容に基づいて、ワークフローを毎回ゼロから策定するのは効率が良いと言えません。「スタンダード品質を満たす基本ワークフローに、プロジェクト品質のオプションを加える」という形に整頓することで、イレギュラー要素が明確になり、スケジュールやタスクバランスの調整を効率よく行うことができます。
続いて、実際のTERAのスタンダード品質項目をご覧ください。
TERAのスタンダード品質
以下は2023年1月時点でのスタンダード品質の一部です。プロジェクトの進行に添いながら、項目をクリアすることで品質を維持し向上させます。また、項目は社内協議の上、定期的に更新されます。
企画・設計フェーズ
- 明確なプロジェクトのゴールの設定
- 目的を適えるクリエイティブの企画提案
- 課題の本質を突いたコンセプト設計
- 利益を確保する費用設計
- アイデアを含んだアウトプット
- 相手の想像を上回るスピード
- 相手の想像を上回るアウトプット
- 配色、フォント、余白などの適切なデザイン設計
- コンテンツ全体の流れを意識したデザイン設計
- 可読性を維持したデザイン設計
- UI/UXを重視したデザイン設計
制作フェーズ
- メッセージ性を意識したビジュアル表現
- 案件に応じた推しポイントを意識したビジュアル表現
- TERAのアウトプットにふさわしいクリエイティブレベルの維持
- 余裕を持ったスケジュール設定
- 費用対効果の高い制作方法の創出
- Web標準に準拠した制作
- レスポンシブ対応
- 適切なWebフォントの設定
- コスト範囲内の画像レタッチ
- Googleアナリティクスの基本設定
- 表示パフォーマンスの改善
- コーディングガイドラインの策定
- セルフチェックによるケアレスミスの防止
その他
- TERAの理念への理解・実践
- TERAのクリエイティブへの理解・実践
- チーフクラス以上による品質チェック
- 相手を不快・不安にさせないコミュニケーション
- 清潔感・ビジネスマナー
- 相手に敬意を払う
- 納期を遵守する意識
- 適正な工数の把握
- クライアントの理解
- 承認フローを徹底したドキュメント制作
- フェーズゲートをクリティカルパスとしたプロジェクト進行管理
- リスク管理
- 守秘義務の徹底
- 取り扱い情報の管理
付加価値までがスタンダード
TERAのスタンダード品質には、クリエイティブを請け負う企業が当たり前に行うべき事項だけではなく、クライアントがTERAに期待する、潜在的な要望を満たす事項まで含んでいます。製造業でいうところの、機能要件を満たす「当たり前品質」に加え、付加価値となる「魅力的品質」までがTERAのスタンダード品質なのです。
図:2
魅力的品質をスタンダード品質に内包する理由は、魅力的品質こそがクライアントが真にTERAに期待している品質であり、その期待に応えることがTERAの責務だと考えているからです。
一例として、不要なWebサイトリニューアルを減らすための制作指針があります。
Webトレンドの記事にも書いたとおり、Webの閲覧環境の進化は非常に早く、先の先まで見通すことは容易ではありません。そのため、企業の看板となるWebサイトは定期的なリニューアルが必要になりますが、あまりに頻繁なリニューアルは企業における広報宣伝費の負担増に繋がります。
しかし、Webサイトの寿命を伸ばすことができたらどうでしょうか?
TERAでは運営しやすい設計はもちろん、Web標準規格への準拠、新技術に対するリスクの検討、UI/UXを重視したデザインを何重にもチェックした上で提案するといった「先を見越した」制作を基本とすることで、長期間使用できるWebサイトを提案します。中長期の予算負担を軽減することは長期的な顧客満足度につながり、そこに価値が産まれるのです。
納品物だけでなく、コミュニケーションマナーなどの人間力も、TERAが自慢できる魅力的品質であり、クリエイティブ品質です。単に機能を達成しているだけでは、優れたクリエイティブ品質とは言えません。機能を達成した上で付加価値を創出することが大切で、それが価値向上につながるのだとTERAは考えています。
いかがでしたか?
TERAでは、他にも価値向上のための様々な戦略を実践しています。より価値のあるクリエイティブを創出し、クライアントの皆さまに満足していただくために、これからも進化を続けていきます。
この記事に
「ええね!」する
名古屋を拠点としたWeb制作会社、株式会社テラ
TERAの優れたコンサルティング、デザイン
ネットワークを駆使し
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